頭髪の質問にお答えします!

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江馬 潤 先生の写真 江馬 潤 先生

頭髪の質問にお答えします!


皆さま、こんにちは!
今日は今までいただいた頭髪への質問について、質問形式でお話しをしていきたく思います!


髪は、1ヶ月でどれくらい伸びるのでしょうか?

体質や体調によって違いはありますが、日本人の髪の毛は1ヶ月で1 cm伸びるとされ、髪の毛の伸びるスピードに男女のホルモン差はほぼ影響しないといわれています。

ただ、“髪の抜けづらさ”には男女差が出るので、それが髪の毛自体の成長には関連していると思われます。
女性ホルモンが多い人の方が、髪の毛が抜けないので比較的長く伸びやすい傾向にあります。
一般的なヘアサイクルは、女性は成長期が3〜7年くらい、男性は2〜6年くらいです。
髪の毛が抜け始める退行期は2-3週間ほど、その後 休止期が3-4カ月となります。
もちろん、成長期が長ければしっかりと太くハリコシのある元気な髪の毛が育ちます。


ヘアサイクルが乱れてしまう原因を教えてください。

ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、ヘアサイクルの乱れにつながります。
食生活や睡眠、ストレスなどでホルモンバランスが崩れることがあります。

頭皮の血行不良
血液には、髪の成長に必要な栄養を運ぶ大切な役割があります。
しかし、頭皮の血行が悪くなると、毛根に栄養が行き渡らず髪の毛の成長が遅くなったり、新しい髪の毛が生えにくくなります。

ストレス
ストレスには、男性ホルモンを増やし抜け毛を促す物質(ジヒドロテストステロン)が生成されることがあります。
日々の生活で受けるストレスをいかに減らせるかがAGA対策につながります。
ストレス解消のために暴飲暴食の様な偏った食生活に走らない様にすることも大切です。

喫煙、飲酒
喫煙は体内で活性酸素を増加させる他、ニコチンは血管収縮を促すため血流を悪くします。
亜鉛には、抜け毛の原因になる悪玉男性ホルモンのの生成を抑える働きがありますが、活性酸素を分解する際に亜鉛が消費され、抜け毛が増えてしまいます。

また、アルコールは栄養素の吸収を邪魔します。
頭皮の乾燥を防ぐビタミンAやタンパク質の分解・再合成をサポートしてケラチン合成を促すビタミンB群、血流を促すビタミンEなどが阻害され、さらに、お酒は含まれる糖質により、多量に飲むと血液中の中性脂肪が増えて血液がドロドロになり、頭皮への血流が低下し 髪に必要な栄養が運搬されにくくなる恐れもあります。

 
髪を伸ばすのに効果的な成分はありますか?
どのような食品に含まれているのでしょうか?

タンパク質鉄分を意識して摂取しましょう。
毛髪の構成成分であるタンパク質の摂取は欠かせません。生きていく上で必要なタンパク質は体重から大体で計算できます。

「例えば50kgの人なら「50g」摂れると良いとされ、魚や肉、豆製品、卵など身近な食べ物から摂れます。
また、血液を作るための鉄分は植物性よりも動物性の鉄分が必要で、レバーなどから摂取すると吸収率が良いです。

栄養バランスが崩れると、ホルモンバランスの乱れにつながる恐れがあります 。
特に過度な食事制限によるダイエットをしてる場合は要注意!
不規則で偏った食生活になっているのであれば、一度ダイエットの方法を考え直したほうがよいでしょう。
また、栄養素だけを気にするのではなく、よく噛むという行為も大事です。
噛んで唾液を出すことで「パロチン」という成長ホルモンが出るため髪の毛の成長を助けます。

運動不足が髪や頭皮に影響すると聞いたことがあります。
どのような関係があるのでしょうか?

運動不足だと全身の筋肉が少ない状態になります。
筋肉は全身へ血液を運ぶ役割があり、運動不足が血行不良をおこし頭皮環境を悪化させて抜け毛の原因になることもしばしば起こり得ます。

適度な運動は身体の代謝を高めて睡眠の質を向上させ、頭皮の血行も改善させるため、規則正しい生活リズムを目指ざすのことが大切です。
まずは軽くウォーキングやストレッチなどを取り入れてみたらいかがでしょう。


シルク製の枕カバーやナイトキャップは、効果がありますか?

シルクは人間の皮膚構造に近い繊維で、繊維が柔らかく摩擦が起こりにくく、保温しながら水分を放出する優れた吸湿、放湿性があるためオススメです。

蒸れずに通気性が保たれる他、保温性に優れているため、静電気が起こりにくくホコリもたまりにくいのでカビなどの菌の繁殖を抑える効果もあり衛生的です。
睡眠中の髪と寝具の摩擦を減らせる上、髪に塗ったトリートメントを寝具に付着吸収させないようにする効果も期待できます。


髪を伸ばしたいときに、気をつけることを教えてください。

しっかり乾かす
乾いていない髪のキューティクルはもろく、タオルに当たっている部分や濡れた髪同士に摩擦が生じやすいです。その摩擦が断毛や枝毛の原因となる場合があります。
乾いた状態で髪を束ねるようにして、キューティクルを守ることが大事なのです。

浮き毛をぬかない
浮き毛はこれから太く丈夫な髪が生えてくる過程です。
飛び出した毛が邪魔になり毛抜きで抜いてしまう方がいますが、これは抜かずに大切に育てて頂きたいです。

ツヤ髪を目指す
入浴前にブラッシングすることで頭皮の血行を高め、髪や頭皮についたホコリや汚れを浮き上がらせましょう。
シャンプー前はしっかりとすすぎ、しっかりと泡立ててから頭皮をマッサージをするように洗い、流し残しがないようにしっかりとすすぐことも大切です。
泡立てることで、摩擦も少なくなり、キューティクルを保護することができます。
また、ブローブラシを通しながらドライヤーの熱で髪を整えることで、髪1本1本の方向が揃い、表面にツヤが出てきれいに見えるという効果に繋がります。

そして、紫外線から頭皮を守ることが重要です。
頭皮も保護できるサンスクリーン商品を使うのも良いでしょう。


思いつくままに書きましたが、まずは一つずつ実践してみては如何でしょうか。
今日は皆さまの質問に答えてみました♪

江馬 潤 先生の写真

江馬 潤 医局長
えま じゅん

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内科研修を経て、美容皮膚科に携わる。患者さまお一人おひとりの気持ちに寄り添い、丁寧に対応するよう心掛けています。人生を楽しく過ごせるよう、一人でも多くの方のお悩みを全力でサポートします。

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