亜鉛とAGAの関係について

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江馬 潤 先生の写真 江馬 潤 先生

亜鉛とAGAの関係について

こんにちは!シロノクリニックの江馬です。

皆さんは、日々の生活の中で「亜鉛」は十分に摂れていますか?
今日は亜鉛について、その重要性とAGAとの関係についてお話ししたいと思います。

亜鉛は必須ミネラルの一つであり、体内で作り出す事ができないため、食事などから取り込む必要があります。牡蠣やレバー(特に豚)などに豊富ですが、食事のみで十分な亜鉛を摂取するのは困難な場合が多く、サプリメントで補う方も増えています。実際、採血して測ると大抵の方は亜鉛が不足しがちです。

では、亜鉛にはどのような作用があるのでしょうか?

主な作用は以下の4つです!

① 細胞分裂(新陳代謝)に必要
② 精子形成にも必要
③ 正常な味覚を保つ
④ 健康な髪の毛を作る


亜鉛が不足する事で生命に必要な細胞分裂や精子形成に悪影響が出るばかりか、発毛にも悪影響をもたらします。このように、亜鉛には生命維持のためのとても大切な役割があることがわかります。

そこで、亜鉛とAGAの関係についてお話ししましょう!

AGA(男性型脱毛症)において抜け毛が増えるのは、悪玉男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)が作用しているからです。亜鉛はこの悪玉男性ホルモンを少しだけ抑制する事ができます。また、タンパク質の合成にも関与しており、アミノ酸を複合する事でケラチンと呼ばれるタンパク質になり、健康な髪の毛を作り上げます。さらに、毛根の細胞分裂を活性化させることで正常なヘアサイクルになり、ハリやコシのあるしっかりとした髪の毛を育てることができるのです。

ここまで聞くと亜鉛をたくさん摂取したら良いのでは? と思ってしまいますね。
ただ、亜鉛は過剰に摂取するといろいろな副作用をもたらします。吐き気、腹痛、下痢などがその症状ですが、何といっても銅の欠乏症に要注意です!

体内の物質は受容体にくっついて初めて作用します。そして、亜鉛と銅は作用する際に同じ受容体にくっつきます。つまり、亜鉛が多ければ受容体を独り占めしてしまい、銅が使える受容体が減ってしまうのです。銅が作用しないと鉄の吸収が減ってしまい貧血の原因になります。貧血は頭髪に悪影響をもたらし、さらにAGAが進むことも。悪循環ですよね…
ですので、亜鉛の摂取量はきちんと守ることが重要です。

また、亜鉛だけではAGAの治療にはならないことも知っておいてほしいです。発毛、育毛、抜け毛予防に亜鉛は必要ですが、亜鉛だけだとその効果は限られてきます。頭皮の血行改善や悪玉男性ホルモンの抑制にはミノキシジルローションやデュタステリド内服が必要です。さらに、AGAの進行具合によっては直接頭皮に必要な成分を注入するのも効果的です。AGAは進行性の病気ですから、進行具合にあった適切な処置をすることが改善の近道になります。

男性は特に亜鉛が不足しがちですので、AGAを予防したい、薄毛が気になり始めた、という方にはぜひ亜鉛サプリをお勧めします。シロノクリニックオリジナルの亜鉛サプリは副作用のでにくい設計にこだわって開発されていますのでお勧めですよ。


日々の健康のためにも、健康な髪の毛のためにも、適正量の亜鉛を食事やサプリメントで摂ることを心掛けましょう!

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江馬 潤 医局長
えま じゅん

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内科研修を経て、美容皮膚科に携わる。患者さまお一人おひとりの気持ちに寄り添い、丁寧に対応するよう心掛けています。人生を楽しく過ごせるよう、一人でも多くの方のお悩みを全力でサポートします。

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