飲酒とお肌の関係
皆さん、こんにちは!
夏休みも終わり9月も中旬を過ぎる頃ですが、
残暑厳しい中、皆さんは いかがお過ごしでしょうか?
あまりの残暑に、
いまだ冷たいキンキンのビールが進むという方も多いのでは^ ^
お酒を楽しむことは多くの人にとって生活の一部ですが、
美肌を維持したい方にとっては、
飲酒がお肌に与える影響を理解することが とても重要です。
今回は、飲酒がお肌に与える影響についてお話ししたく思います!
■飲酒がお肌に与える影響とは?
1. 脱水
アルコールには利尿作用があり、少し深い真皮層の水分減少によりお肌の弾力が低下し、
また表皮のバリア機能も低下して細胞間の水分が逃げていきます。
これによりお肌が乾燥するばかりか、
アルコールの代謝過程で「活性酸素」が生成されることも加わり
「小じわ」や「くすみ」の原因となることも多いです。
また、皮膚細胞のDNA、タンパク質、脂質が酸化損傷を受け、
お肌の老化プロセスが更に加速して
メラニン生成が促進されると「シミ」や「くすみ」が増強する事にも繋がるのです。
2. 炎症
アルコールは炎症性サイトカイン(何かしらの侵襲を受けたときに、
様々な細胞からこのサイトカインが分泌されて炎症を促進させる働きを持っている)
の産生を増加させて体内の炎症を過度に引き起こし、慢性的に低レベルの炎症状態が続きます。
この事によって、肌トラブルや赤み、腫れの原因となる可能性があります。
さらに、コラーゲンとエラスチンの分解が促進され肌の弾力も失われていきます。
また、後述のように コラーゲン合成に必要なビタミンCの吸収不良で
お肌の弾力が更に低下する可能性もあります。
そして「ニキビ」 や他の炎症性皮膚疾患が悪化する可能性すら有り得ます。
3. ビタミン・ミネラルの不足
アルコールは体内のビタミンやミネラルの吸収を妨げ、
お肌の健康に必要な栄養素が不足する可能性があります。
(特にビタミンB群、ビタミンA、ビタミンC、亜鉛などの吸収が影響を受ける)
4. 睡眠の質低下
飲酒によって睡眠後半になるとREM睡眠が抑制されます。
REM睡眠は細胞の修復と再生に重要な役割を果たしており、
REM睡眠の減少によって お肌の回復プロセスが阻害され早期老化のリスクが高まります。
また、質の低い睡眠は
コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を増加させコラーゲンの分解を促進し、
お肌の弾力性も低下させてしまうのです。
そして、アルコールは喉の筋肉を弛緩させ気道を狭くします。
これにより睡眠時無呼吸のリスクが高まります。
睡眠時無呼吸は酸素供給を妨げ酸化ストレスを増加させます。
結果として お肌の老化プロセスが加速して
またもや「しわ」や「くすみ」の原因となるのです。
5. 血管拡張
長期的に飲酒する事で、毛細血管の恒常的な拡張を引き起こす可能性があり、
毛細血管を拡張させて慢性的な顔の赤みを引き起こす可能性があります。
「酒は百薬の長」と言われますが、
飲酒の量や回数が増えると、上記の様にお肌にはマイナスの要因になる事も多いのです。
■美肌を保つためのアドバイス
1. 適度な飲酒を心がける
毎日、過度な量を摂取するのではなく、週に2-3日、1日1-2杯程度に抑えることをおすすめします。
2. 水分補給
アルコールを飲む際は、同量の水を飲むようにしましょう。
これにより脱水を防ぐことができます。
3. 栄養バランスの良い食事
ビタミンCやEを多く含む果物や野菜を積極的に摂取しましょう。
特にパプリカやキウイにはビタミンCが かなり多く含有されています。
4. スキンケアの徹底
飲酒後は丁寧に洗顔し、十分な保湿を心がけましょう。
5. 質の良い睡眠
就寝の3-4時間前には飲酒を控え、飲酒後は十分な睡眠時間を確保し、お肌の回復を促しましょう。
この様に、「適度な飲酒」と「正しいケア」を心がけることで
お酒を楽しみながらも美肌を維持することは可能です。
自分のお肌の状態に注意を払い、
バランスの取れたライフスタイルを心がけることが美肌への近道となると思われます。
また、以前も書きました様に、
アルコールを飲み過ぎて夏太りという事も起こりえます!
適度な飲酒を心がけていただき、
美肌・ダイエットにも繋げて頂ければと思います(^_^*)
内科研修を経て、美容皮膚科に携わる。患者さまお一人おひとりの気持ちに寄り添い、丁寧に対応するよう心掛けています。人生を楽しく過ごせるよう、一人でも多くの方のお悩みを全力でサポートします。